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円天経済圏を成り立たせるには? [よもやまばなし]

先日、ぼ~っとテレビを見ていたら「円天」なるものを特集していました。

(注)円天についてはネット上で他にもたくさん書かれていますので詳細は省きます。
   例えば http://blog.goo.ne.jp/kanataylfc/e/0fa3409e1dbf5b1d8154b586b5572f83 など

簡単に説明すると円天は一種の擬似通貨で、円天を持っている人は、販売会・イベント・カタログ通販などで買物ができるというもの。
しかも会員は10万人くらいいて、円天が使える加盟店も結構あるらしい。
参加者には「円天経済圏」が確立されているという人もいるようですが・・・。

地域通貨の規模が拡大したようなものと言えなくも無いが、ちょっとネットで見てみたら???な仕組みが。

一定額以上の“円”を運営会社に預けると、その後同額の円天が毎年もらえるとのこと。
当然参加者はその円天を使って買物ができる。しかも退会すれば最初に預けた“円”をそのまま戻してくれると書かれている(今はストップしているとの未確認情報あり)。
つまり年率100%の利息がつく計算。

さぁこの時点で将来の新聞記事が目に浮かぶようですね~。
でもこの円天経済圏、なんとか成り立たせることはできないのか?!
空想癖に任せていろいろ考えてみました。

そもそも通貨というのは、皆がそれだけの価値があると認識しているだけの存在であって、んでもって、その認識は政府の発行、保証のもとで成り立ってます。
円天というのは運営会社が発行、保証していて、かつ発行は運営会社が好きにできます。
銀行の取り付け騒ぎと同じで、円天→円 の交換が集中すると円不足により破綻する恐れがあります。
経済圏が成り立つには、その中に充分な生産者、消費者が存在し、モノ、サービスの循環が成立している必要があります。
まぁいろいろ想像しているとこんな感じになりました。

<こうすれば円天経済圏は成立する!かも?>
1:経済圏内に、充分なだけの生産者、流通業者、消費者を確保し、“円”を使わない経済活動を確立すべし。
2:運営者は、参加者が円天だけで生活していけるだけの充分なモノ、サービスを提供すべし、または提供する参加者を確保すべし。
3:経済圏内で入手できないモノ、サービスは運営者により外部(円)経済圏から入手し参加者に提供すべし。
4:さらにその機能は運営者だけに独占すべし。
5:運営者は、一定の“円”の準備高(外貨準備高ですな)を保つべし。
6:“円”準備高は常に次の額を下回らぬべし(参加者全員の預けた円総額×年率100%×参加年数の加重平均)。
7:運営者は“円”準備高を保つために、円→円天へ交換する個人・法人を増やし続けるべし。
  または年率100%以上の運用を行うべし。 (^_^;

それができないと
8:参加者は円天の価値を疑わず、円天を“円”に戻す考えを捨てるべし。
9:参加者は円天と“円”が別の通貨であることを認識し、1円天=1円の認識を捨てるべし。
 (100円のモノが、10,000円天となる場合があるということです。モノ不足によるハイパーインフレですな。)
10:参加者による円天→円への交換を禁止すべし。

あらら、ここまできちゃいました。泥沼ですね。
ちょっと昔にはやった、共産主義共同体が成り立たなかったのと何か通ずるものがありますね。

多少暴論ですが、楽しい空想に耽らせてもらいました。
経済学部の先生方!この課題、授業にいかがでしょうか?結構頭使いますよ。

最後に・・・
この文章は、円天への参加を勧誘するものではありませんので。 (^_^; 

※修正
しばらくたって情報不足&勘違いに気づきました・・・。
円天→円 の交換ってそもそもやってるのかな?やってなければ禁止する必要ないですね。
“円”準備高も理屈上 参加者全員の預けた円総額 があれば変換には応じられますか。
(円を増やして返すパターンは除いてます)

あとは円天経済圏内で流通するモノの中で、経済圏外部から仕入れたモノ(円天での支払が効かないもの)に対してどうするか。
販売業者が自分の円で支払うか。主催者側がその分の販売業者の円天を“円”にかえてやるのか。
普通に考えると物不足によるハイパーインフレも避けられないでしょう。

う~ん、成立する経済圏を考えるのって結構難しいなぁ・・・。


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